道尾 秀介 著 『ラットマン』

ラットマン
【単行本】
メンバーが30代のアマチュアバンド内で
起きた殺人事件と23年前の事件-
父子間でも殺人・隠蔽・思い込みは遺伝する!?
タイトルの「ラットマン」とは、認知心理学では有名なイラスト。
《 登場人物 》
バンド「sundowner(サンダウナー)」=「夕暮れ時の一杯」
エアロスミスのコピーバンド
 姫川亮(30) ギター ハム卸営業
 谷尾瑛ニ  ベース 商社総務主任
         父 刑事
 竹内耕太  ヴォーカル フリーター
         父 翻訳家 母 大学講師
         姉 精神科医
 小野木ひかり 貸スタジオ手伝い アンプの下敷き
          妊娠 中絶予定→相手 ×姫川 ○野際
         妹 桂(25)=月 ドラム
         父 聡一 元ジャズドラマー 再婚
           消息不明だったが3ケ月前にひかりと会う
  貸しスタジオ「ストラト・ガイ」
         経営者 野際 年内閉店
  居酒屋「舞の屋」
  ライブハウス「グッドマン」

23年前の事件
姫川家
 父 宗一郎 脳腫瘍 在宅治療 「俺は正しいことをした」
 母 多恵
 姉 塔子(小3) 2階から転落死
 弟 亮(小1)

 看護士 卑沢
 刑事 隈島 相棒 西川

《 ひかり殺害事件 》
 ×姫川 ×ひかり ○野際
 姫川が隠蔽
 姫川=APD(反社会性人格障害)??

《 塔子殺害事件 》
 ×宗一郎 ×多恵 ○事故死
 宗一郎が隠蔽
 絵「ハンプティ・ダンプティ」=「奇妙なウサギ」
 塔子の夢 母の虐待を”合理化”

各人がそれぞれの思い込みのまま、時が過ぎ
今、それが一挙に氷解する。
一重二重の”逆転”に慢性化した読者をアッと言わせるのは
至難の業でしょうが、エピローグの”逆転”はやりすぎでは...

日々は過ぎ、人々は祈り、また新しい一年がやってくる。
時間の経過とともに、見たもの聞いたものの色彩は、等し並に薄らいでいく。
ある日どこかで立ち往生し、振り返って背後を見たとき、飛び石のように
そこに残っているのは、いつだって過ちばかりだ。二度と取り戻せない過ちばかりだ。

関連記事
【スポンサーリンク】

最終更新日時: 2020年02月09日(日)11:25:48
ブログパーツ

Comment 4

There are no comments yet.

Hiro  

>リベさん

TB有難うございました。
「大事な部分を少しだけぼかし、読むものに何か変だと
思わせます」
”どんでん返し”に凝るのではなく、読者にそう思わせる
余地を最小限にする事の方が大事に思った。

2008/04/29 (Tue) 23:26

Hiro  

>たまねぎさん

TB有難うございました。
妹に鞍替えし姉が邪魔になって始末するエゴイスティックな
主人公の心理は古典『罪と罰』『青春の蹉跌』にも相通じる。

2008/05/07 (Wed) 02:15

ミチ  

こんにちは♪

道尾さんの小説は初めてでした。
なかなかの技巧派なんですね~。
姫川の姉の事件の真相はちょっとキツかったです。
ラットマンというタイトルの意味が何重にも含まれていたのは面白かったです。

2009/01/21 (Wed) 21:25

Hiro  

>ミチさん

CM,TB有難うございました。
私も道尾作品は『ラットマン』からでした。
昨年の『カラスの親指』も好評でした。

2009/01/22 (Thu) 00:15

Leave a comment

Trackback 3

Click to send a trackback(FC2 User)
この記事へのトラックバック
  • ラットマン (道尾秀介)
  • (本の内容) 姫川はアマチュアバンドのギタリストだ。 高校時代に同級生3人とともに結成、デビューを目指すでもなく、 解散するでもなく、細々と続けて14年になり、メンバーのほとんどは 30歳を超え、姫川の恋人・ひかりが叩いていたドラムだけが、 彼女の妹・桂に
  • 2008.04.29 (Tue) 18:25 | 今夜も読書を
この記事へのトラックバック
  • ラットマン  道尾秀介
  • なるほど『ラットマン』。これは道尾さんの書く小説を象徴するような言葉ですね。それだけで見れば、ネズミにもオジサンにも見える絵。それが他の動物の絵と並べばもうネズミにしか見えないし、人の顔と並べばもうオジサンにしか見えない。まさに、人の思い込みを巧みに利...
  • 2008.05.06 (Tue) 20:20 | 今更なんですがの本の話
この記事へのトラックバック
  • 「ラットマン」 道尾秀介
  • {/book/}「ラットマン」道尾秀介 2008年度「このミステリーがすごい!」の第10位作品。私にとっては初・道尾秀介作品です。 おはなし:姫川亮は社会人になった今も、結成15年になるアマチュアロックバンドで活動している。ある日、練習中のスタジオにある密室状態の倉庫...
  • 2009.01.21 (Wed) 21:22 | ミチの雑記帳