『誰も守ってくれない』
殺人犯の妹となった少女と
彼女を守る刑事の逃避行が始まる。。。
【個人評価:★★★ (3.0P)】 (劇場鑑賞)
見ないと「シャブ漬けにする」?
「背筋が凍る」なぁ。
第32回モントリオール世界映画祭
ワールド・コンペティション部門最優秀脚本賞受賞
このコンビだけで、刑事ものが2~3本出来そうだ。
佐藤は昨年の『ザ・マジックアワー』以降絶好調!!
主役でなくても、印象に残る役柄が多い。
・『感染列島』の救命救急医(友情出演)
・TVドラマ『警官の血 第二夜』のマル暴刑事
・『少年メリケンサック』(2/14公開)の中年パンクロッカー
対する松田も、先頃、結婚。待機中の作品も多い。
・ 『劔岳 点の記』『蟹工船』『ハゲタカ』
勝浦刑事をサポートする精神科医師・令子役木村佳乃の登場は
唐突に見えるが、公開日当日にTV放映された連動企画ドラマ
『誰も守れない』を通して見ると納得がいく仕掛けだ。
木村も『警官の血 第一夜』に出演。江口洋介の妻を演じていたが、
・新作のドラマW 『兄帰る』(2/14放映)
・岸谷五朗初監督作品『キラー・ヴァージンロード』 に期待大だ!!
独自の臭覚で勝浦を追う新聞記者梅本役に佐々木蔵之介
「ご遺族は加害者の家族にも罪を償って欲しいと思ってる。
死んで償えと思ってる。」
点数稼ぎの上司坂本係長役に佐野史郎
加害者の妹沙織から事情聴取する刑事稲垣役に津田寛治
そして、3年前の因縁の事件
勝浦のトラウマとなり、令子の診療を受ける原因
梅本の記憶に残っていたヤク中の殺傷事件 ・・・ で
子供を亡くしたペンション経営の本庄夫妻役
柳葉敏郎&石田ゆり子夫妻が実に良い。
佐藤も柳葉も管理人と同世代で、日本映画界を背負って立つ
(ちょっと大げさか

《 この映画が教えてくれたもの 》
□ 加害者の家族の置かれる立場・社会的制裁
・強制的な離婚/名前の改姓/就学義務免除 etc → 自殺まで
□ 被害者の癒えない悲しみ・不条理な犯行への怒り
□ プライバシーを無視した過剰な報道・ネットへの情報流出
《 救い 》
事件が収束し、沙織が車から降りて、勝浦にプレゼントを渡す場面に
古いが薬師丸ひろ子が高倉健に走り寄った『野性の証明』を思い出した。
「これからは君が家族を守るんだ」
本庄夫妻にも新しい生命の兆しが...
『旭山動物園物語』じゃないけれど、「明けない夜はない。止まない雨もない。」
⇒ この映画の4ヶ月前を描いた連動ドラマ 『誰も守れない』 の感想
やったぁ~!!来年の米アカデミー賞外国語映画賞の日本代表に決定
(H21.9.9.映画製作者連盟発表)
君塚良一監督:「日本が抱えるさまざまな問題を描いた映画を、
アメリカの人に見てもらえると願っています」(授賞式:H22.3.7.)
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