『第9地区』

母船と多数の”エビ”エイリアンが露出していた予告編から、
ガチ宇宙戦争のお話かと思ったら違った。
どちらかというと担当官がエイリアン化し、エイリアンサイドに立ち、
地球人と対立していくと言う予想外の展開でした。
担当官ヴィカスの感染から74時間の逃亡物語
奥さんタニアとの携帯電話での会話は切ない。
『猿の惑星』じゃないけど、根本の発想から違う作品には驚きます。
前提としてエイリアンの存在ありきですから。
ネイティブ・インディアンやアパルトヘイトみたいに
居住区を指定して隔離するも、難民受け入れみたいに
存在自体は容認済みの世界を描くのだから、凄いです。
エビの造形なんて、今のハリウッド技術をすれば、
大した事無いかもしれませんが、これまでのエイリアン概念とは
ちと違い、オリジナリティがありユーモアもあります。
何より、一匹一匹が無茶苦茶強い訳ではなく、
ともすれば、民間人でも倒せるくらいなのが程良いです。
ギャング団が武器を売ったり、猫缶売ったりしてますが、
エイリアンだけにしか使えない彼らの武器の破壊力は凄い。
人間が風船が弾けるように粉々に吹っ飛ぶのが小気味良い位。
受賞はなりませんでしたが第82回アカデミー賞で
作品賞・脚色賞・編集賞・視覚効果賞の4部門に
ノミネートされたのも納得です。
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