『密告･者』

ドン･リー（ニック･チョン）香港警察刑事情報課 密告者を潜入させて捜査
　上司（リー･シンチョン）部下クー（デレク･クォック）

①妻シュー（ミャオ･プー）の試練
　娼婦と浮気し妻に梅毒感染 自殺未遂の末､左頬痣･左脚不自由･記憶喪失
　記憶を失くした彼女が受付をダンス教室に通うが義父（ラウ･コン）に見付かり
　頭をカチ割られる｡それを見た妻が道路に飛び出し即死｡
　自暴自棄なったドンは車で事故るが死に切れず...

②密告者ジャバー（リウ･カイチー）の試練
　取引現場を急襲され､逃走したボス マルコ（ヴィンセント･ワン）の報復に
　怯えホームレス廃人となる｡ドンはマルコ逮捕に立ち合わせるが正気は戻らない｡
　バーの歌手を妻と勘違いし､妻のもとに戻れると足げく通うジャバー...

③密告者サイグァイ（ニコラス･ツェー）の試練
　 人生の大半をムショ暮らしで出所間近のサイグァイ
　妹（シャーマン･チェン）は父親の借金の形でヤクザに捕らえられ働かされている
　ドンは台湾から舞い戻った宝石強盗バーバイ（ルー･イー）逮捕の為
　サイグァイをドライバーとして潜入させる...



バーバイの景新宝石店襲撃 金の延べ棒奪取
　情婦ディー（グイ･ルンメイ 存在感が素晴らしい）
　タイピン（パトリック･キョン）纏め役
　フェイリン､ライリー､バオチュー 銃係
　フェイリンとライリーは不仲らしく､ライリーは途中で始末される

　用心深いバーバイ 刑事の尾行にも気付き
　ディーの妊娠も今はまずいと堕ろさせる

　ディーとサイグァイは､別々に追われ三叉路で擦れ違った過去があり顔見知りだった
　ディーは母親に身売りされ､買われたギャングのボスを3回刺し逃走中だった
　拾われたバーバイも他の女と浮気しており男運がない

　二人が銃試し撃ち後､検問で市場を逃走する場面が良かった｡
　チラシにはアップに二人しか載っていないので､ニック･チョン（『エレクション』）が
　主役だとは思わなかった｡
　スキンヘッドのニコラス･ツェーに『凶気の桜』の窪塚洋介を想起｡
　ラストの廃校となった教室 椅子の乱闘シーンは痛そう...
　意味有り気に挿入されるスズメ蜂の巣が？でしたね｡

　妻を亡くしたドン刑事は上司の指示を無視し､主犯逮捕の約束を
　果たしたサイグァイに報酬を届けるが...時既に遅し｡
　サイグァイの絶命に際し､一味と激闘の末､去る｡

　サイグァイの妹の借金を組織のNO.2経由で返し､
　ジャバーが妻と慕う歌手に金を渡し､自らは公金横領で捕まる
　ニック･チョンのラストが格好良い｡